PdMが語るaumoにおけるSaaS開発

aumoでリリースしたマーケティング支援SaaS「aumoマイビジネス」のプロダクトに関して、担当しているプロダクトマネージャーが裏話(?)を語ります。

はじめまして。aumoにてプロダクトマネージャー、そして執行役員を務めさせていただいている生方です。

突然ですが、せっかくおでかけ情報サービスを展開していますので、趣味の外食を通じて見つけた僕のお気に入りカレー屋さんを3つ紹介します。

モティ(六本木)あの超有名人も訪れた本格的なインド料理店。ランチがお得です。
ライオンシェア(代々木/南新宿)混ぜて楽しむ最高の掛け算式カレーが味わえる。今の時期は牡蠣カレーが美味です。
ボンベイ(恵比寿)立ち食いながら満足度の高さはお墨付きの人気店。いつか本店にも行きたいです。

カレーと言ってもタイプがそれぞれ異なります、ぜひ足を運んでみてください。大好きなお店のことを考えていたらお腹がすいてきました。前置きはそこそこに、SaaSの話をしましょう。

aumoのSaaSってなんだ

2021年12月16日、SaaSに関するプレスリリースを出しました。詳しくはリンク先の文面、または僕も含めた3人のアウモ社メンバーでお話しした記事もございますので読んでいただけますと幸いです。

さらりとまとめるならば「おでかけ情報サービスとして4年を経過したaumoが、実店舗のマーケティング支援SaaSを立ち上げました。2021年7月にリリースし、半年で1万店舗への導入が進んでいます。今後は100万店舗目指して取り組んでまいります。」という内容です。

こちらはデザイナーさんが作ったコラ画像、negoroくんの近影です

実は、SaaS事業は長年検討してきた内容でした。プロダクトの目線も含めて、この流れを紐解いてご説明します。

SaaSができるまで

一般的な世間のイメージというか、aumoをご存知の方であればメディアのプロダクトイメージが強いと思います。ブラウザでの検索を通じて触れていただいたことがあるか、またはiOSやAndroidのアプリを通じてご存知の方もいるでしょう。LINEの友だち数が100万、Instagramでもフォロワーが数万と、SNS経由で知っていただいているかもしれません。総じて2021年11月時点でMAUは1500万と、国内でも有数のおでかけ情報を発信する規模になっています。そんな中で、aumoでは実店舗を支援すべく事業者の方向けのサービスを、記事や施設・店舗ページを通じて長年提供し続けてきました。

まず2017年初頭、前身となるフィットネスサービスの基盤をもとにaumoをリリースしました。前身サービスではフィットネス施設を「施設ページ」という扱いで持てるように設計されていました。aumoではフィットネス以外のジャンルでグルメやトラベル、レジャーの施設や店舗も施設ページとして組み込めるようにプロダクトをアップデートしてリリース。おでかけ・旅行関連の施設や店舗、事業者の方に対する法人ビジネスをメディアとともに開始していきます。名残もあってか、初期のaumoはフィットネス系の案件が多かった印象です、懐かしい。

リリース初期のaumo、初々しい表情ですね

僕がaumoに来た2017年夏頃から、おでかけ領域へのアクセルを踏み込んでいった印象です。両OSでアプリをリリースしたり、SEOが成長を遂げていった2018年にかけて、メディアのみならず法人ビジネスも同時に広がりを見せていきます。その流れで、今まで得た知見や基盤を活かしてSaaS的なビジネスモデルをやっていこうと、aumoを活用いただく施設・店舗様にとってニーズある機能を盛り込んだマーケティングSaaSをリリースしたいねと、話し始めていました。

今だから、このブログだから言ってしまう話ですが、実際2019年頃にSaaSプロダクトを検討してリリースしています。ただしその時は世の中にほとんど披露することができず、頓挫しております。僕も関係者の1人ですがメディアプロダクトに注力していた時期というのもあり、また参画も途中からで力及ばずに(リソースを割ききれずに)潰えていってしまった印象です。深くは語れませんが振り返ると、プロダクトマネジメントがないまま動いてしまった結果だったなぁ、と思います。思いはあったんですがね、反省ですし大きな学びです。

もう1回チャレンジだ!という流れはありつつ、2020年にコロナが来てしまいます。ユーザー数が落ち込み、割とどん底を見ました。弊社会社説明資料のユーザー数推移を見ていただければご理解いただけるかと思います。下記の表で2020年4〜5月が大きく凹んでいるかと。(このゴールデンウィークは絶望的でした)

ただ夏以降に向かって、「戦略変更により再成長」と記載があるように徐々に復活を遂げています。ユーザー数だけではなく、法人ビジネス的にもです。大きなポイントだったのですが、ユーザーにとってのおでかけの範囲を拡大させることで再成長を遂げました。どういうことかといいますと↓

2020年以前は国内中心ですが外食や旅行といった”ハレ”に近い内容をメインに、メディアとしても法人ビジネスとしても繰り広げていました。おでかけの範囲としていうなれば遠い方と言いましょうか。一方で、2019年のメディアチーム合宿(1年に1〜2回ほど実施してます)にて、「日常使いのコンビニやスーパーへの買い物もおでかけの世界だよね〜」という会話が出ました。その時は「いつかやろう」という意思決定で終えたのですが、翌年のコロナ禍で話していたような近いおでかけの範囲が重要視されていきました。そこでニーズの変化をもとに、2020年夏にかけて記事を出し始め、法人ビジネスに向けたプロダクトとしても施設ページの設計をアップデートすることになりました。

ただし素直にプロダクトをアップデートするだけでは未来の事業設計として弱いと判断、近いおでかけの領域を含めて戦略的にSaaSのプロダクトとして提供できるモデルにすべく仕様を決めていきます。例えば「店舗に管理画面を開放して入稿や次の一手を打てるようにしないとダメだよね」とか、「近いおでかけ領域の事業者が求める仕様や機能を踏まえて既存ジャンル(グルメやトラベルなど)もアップデートした方がいいね」とか。失敗も経ていますし、しっかりと事業者の方々にきちんと使ってもらえるプロダクトを生み出すべく、エンジニアも交えて仕様を議論しつつ、デザイナーとモックを作りながら設計していきました。

文面としてさらりと記載していますが、作ろうとしたものがそうそう簡単なアップデートで作れる次元ではなく、仕様策定からリリースに至るまで1年弱かかりました。ざっくり言うとユーザー向けの観点も含めて「ショッピングジャンル新設」「ジャンル新設に合わせて既存ジャンルにも機能追加」、そしてSaaSに向けて「事業者向けの管理画面アップデート」「SaaSプロダクトとしての機能追加」の4点です。なんとか予定通りに春くらいから順次プロダクトリリースを進めて、2021年7月にマーケティング支援SaaS「aumoマイビジネス」を事業者の方向けに提供することができました。

全体のプロダクトマネージャーとしては僕がメインで動きつつ、先述の記事で一緒に話している伊藤さんにもご協力をしていただいて2名で進行。現在はグルメやトラベルジャンルを担当していたプロダクトマネージャーにも一部の業務を任せています。エンジニアは2〜3名体制にて開発、プロダクトリリース後も大小さまざまなアップデートをしながら更なる拡大に向けて進行しています。1人では流石に厳しい場面もあり、多くの方に色々と助けていただきました。この場を借りて御礼を伝えさせてください!(振り返って思いますが、なかなかハイカロリーな内容でしたね)

今後どうしていくのか

プロダクトを通じ、事業として実現したいことは以下の図がわかりやすいかと思います。

SaaSの観点では、店舗・施設の方々にとってマーケティングに必要な機能を追加しながらプロダクトをアップデートしていきたいと考えています。機能というと「一体なんなんだ!」と気になる方もいらっしゃるでしょう。絶賛検討中の事項でもあり、ブログとして記載できる範囲に限りがあるため、Meetyのリンクを貼っておきます!気になる方はぜひカジュアルな形でお話しましょう〜!過去の失敗の話とか、さらっと記載した仕様の詳しいこととか、可能な範囲で話せると思います。

あ、今後作ろうと考えているプロダクトのことを思うとプロダクトマネージャーとエンジニアが足りないことに気づきました。ということで採用活動もガッツリと進めております!採用情報はこちらからご覧いただけますので、少しでも気になった方は見てみてください。(もちろん採用に関してもMeetyだったりカジュアルな面談で話もしてますので、お気軽にご連絡ください)

まとめ

と言うことで、今回は僕のお気に入りのカレー店のご紹介、とともにSaaSのプロダクト開発に関してプロダクトマネージャー目線でお話をさせていただきました。「もっとこう言うこと知りたいんだけど」などリアクションいただければ続編なんぞも書きたいなーと思ってます。あとエンジニアの方からすると「もっと具体的にどういう開発したんですかー?」と言うご意見もあるかも。その辺はさっきのMeetyでも、僕のTwitterにDMとかもらうんでも構いません、ご遠慮なさらず、ラフなご連絡をお待ちしております!(もちろんカレー店以外のお店もご紹介できます、その辺りもどしどしオーダーお待ちしています)

まだまだプロダクトのアップデートは続きます。これからもプロダクトを通じてaumoに関わる事業者の方やユーザーの方々に喜んでいただけるように、サービスと製品に集中して取り組んでまいります!それではまたお会いしましょう。